IoT・SIM事業
2026/08/25 02:10
配るだけで、周遊がみえる | 観光周遊データSIM「Tabimetry(タビメトリー)」提供開始

コモン・クリエーション株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役:牟田和貴、以下「当社」)は、観光客に配布するeSIMを通じて、アンケートによる属性情報と基地局測位による人流データを取得できる観光周遊データSIM「Tabimetry(タビメトリー)」の提供を、2026年8月25日より開始いたします。あわせて、自治体・DMO・観光協会を対象とした先着3組織限定の有償PoCパッケージの受付を開始いたします。
背景
インバウンド需要の回復に伴い、自治体・DMO・観光協会では、データにもとづく観光施策の立案が求められています。しかしながら、観光客の実像を捉える手段には、それぞれ課題がありました。
紙やWebのアンケートは回収率が低く、回答がその場限りで、回答者が実際にどのエリアを巡ったかとは結びつきません。携帯キャリア等が提供する大規模な人流データは、統計化された形での提供が中心のため、「どのような属性の観光客が、どこを、どの順に巡ったか」という施策検討に必要な粒度の情報は得られません。GPSを用いた専用アプリによる調査は、旅行者にインストールの負担を強いるため、十分なサンプル数の確保が困難です。
こうした課題の根本には、観光客に便益を「配る仕組み」と、行動を「知る仕組み」が分かれていることがあります。
Tabimetryは、観光客への無償配布に適したeSIMそのものをデータの取得口とすることで、この2つを1つの仕組みにまとめました。観光客は無料の通信という便益を受け取り、自治体・DMOは属性と動線が紐づいた人流データを取得できます。
当社は、eSIMプラットフォーム「LibeSIM(ライブシム)」において、SIMアプレットによる位置情報取得技術を提供してまいりました。本サービスは、これらの実績で培った技術を、自治体・DMO・観光協会がそのまま導入できるパッケージとして再構成したものです。
サービス概要
Tabimetryは、次の3つのステップで構成される観光周遊データSIMです。
1. eSIMの配布
観光案内所や宿泊施設などにQRコードを設置するだけで、観光客がご自身のスマートフォンにeSIMをインストールできます。物理カードの在庫管理や、窓口での受け渡し・返却は発生しません。旅行者側のアプリのインストールも不要です。
2. 属性情報と動線データの取得
申し込みページのアンケートで、年代・国籍・旅の目的・滞在日数などの属性情報を取得します。設問はキャンペーンごとに自由に設計いただけます。開通後は、基地局測位により、訪れたエリアと滞在時間を時系列で記録します。
測位には携帯電話基地局の情報を用いるため、GPSの電波が届かない地下街・地下鉄でも記録が途切れません。位置情報は、取得する情報・利用目的・保管期間・第三者提供の有無を申し込み時に明示し、ご本人の同意を得たうえで取得します。
3. 生データと分析レポートのご提供
緯度経度を含む生データ(CSV)に加えて、エリア別の滞在時間ランキング、周遊ルート分析、属性クロス分析、時間帯別の人出比較など、施策の目的に合わせた分析レポートをご提供します。庁内・社内での報告にそのままご利用いただけます。

Tabimetryの特長
配るだけで、データが集まる
アプリの開発や端末の受け渡し・回収は一切不要です。観光案内所や宿泊施設にQRコードを設置するだけで配布が始まり、観光客がeSIMを開通した時点からデータの取得が始まります。
地下街・地下鉄でも記録が途切れない
測位に携帯電話基地局の情報を用いるため、GPSの電波が届かない地下街や地下鉄、屋内でも記録が継続します。都市部の観光で取りこぼされやすい動線も含めて、周遊の全体像を捉えられます。
運用条件を柔軟に設定可能
通信容量・利用期間・利用エリアをキャンペーンごとに設定できます。配布数と条件の組み合わせで通信コストの上限が事前に定まるため、予算を管理しながら運用いただけます。
料金体系(先着3組織限定 PoCパッケージ)
サービス開始にあたり、自治体・DMO・観光協会を対象とした有償PoCパッケージを先着3組織限定でご提供いたします。最低100回線・1か月から検証いただけます。
項目 | 内容 |
|---|---|
初期費用(一式) | 500,000円~(税抜) |
回線費用 | 4,000円~/回線(5GBプラン、最低100回線から) |
初期費用には、キャンペーンの企画・設計、申し込みページとアンケートの制作、対象エリアの設定、周遊データレポートの作成、生データ(CSV)のご提供までを含みます。100回線×5GBでご利用の場合、合計900,000円(税抜)となります。
大規模な配布や継続運用をご検討の場合は、要件に応じて個別のお見積もりを承ります。
事業責任者のコメント
コモン・クリエーション株式会社 代表取締役社長 牟田 和貴
観光の現場では「データにもとづく施策を」と言われて久しい一方で、現場が実際に手にできるデータは、回収率の低いアンケートか、統計化されて粒度の粗い人流データのどちらかに限られてきました。
Tabimetryの出発点は、観光客への「おもてなし」とデータの取得を両立させることです。旅行者は無料の通信を受け取るだけで、面倒な操作は何もありません。その体験の裏側で、施策の立案に本当に必要な「誰が、どこを、どの順に巡ったか」が、同意にもとづいて記録されていきます。
当社は壱岐での観光ソリューションをはじめ、SIMアプレットと位置情報の技術を磨いてまいりました。Tabimetryを通じて、全国の自治体・DMOの皆様が、勘や経験だけに頼らない観光施策づくりに踏み出すお手伝いをしてまいります。
今後の展望
当社は、Tabimetryを観光分野にとどまらない「配って、みえる」プラットフォームとして拡張してまいります。
観光以外のユースケースへの展開
修学旅行・教育旅行の班別行動管理、訪日クルーズ客の寄港地滞在支援、災害時の安否確認・避難情報のエリア別多言語配信、大規模イベントの雑踏警備支援など、通信の配布とエリア単位の行動把握を組み合わせたユースケースの検討を進めております。
地域交通・観光事業者との連携拡大
地域の交通事業者・観光施設と連携し、周遊データにもとづく回遊促進施策やLINE等を通じたエリア別の情報配信など、データの取得から活用までを一貫して支援する体制を拡充してまいります。
Tabimetryの技術基盤について
Tabimetryは、当社が自社で開発・運用するeSIMプラットフォーム「LibeSIM」を基盤としています。eSIMの発行(SM-DP+)、MVNO回線の提供、SIMアプレットによる位置情報の取得までを外部に委ねず、当社が一貫して提供しています。
LibeSIM サービスサイト
https://common-creation.com/service/libesim
