LibeSIM

2026/05/25 01:00

SGP.01/02とは?2013年に策定された最初のeSIM遠隔管理規格(M2M向け)を解説

SGP.01/02とは?2013年に策定された最初のeSIM遠隔管理規格(M2M向け)を解説

こんにちは、コモン・クリエーションでIoT・SIMエンジニアリングサービスの事業責任者をしている山本です。

本記事では、eSIM(RSP)の3つのアーキテクチャのうち、最初に作られたM2Mモデル(SGP.01/SGP.02)を概説します。

1. はじめに

GSMAは、SIMに直接触れずにプロファイルを書き換える RSP(Remote SIM Provisioning)について、3つのアーキテクチャを標準化しています。M2Mモデル、コンシューマモデル、IoTモデルの3つです。今回はその筆頭、M2Mモデルを扱います。

M2Mモデルは次の2つの文書で規定されています。

  • SGP.01「Remote Provisioning Architecture for Embedded UICC」(アーキテクチャ・要件)

  • SGP.02「Remote Provisioning of Embedded UICC Technical Specification」(技術仕様)

2. M2Mモデルの特徴

M2Mモデルの一番の特徴は、プロファイルの切替を事業者(MNO/MVNO)側が主導するという点です。トリガは事業者からSMSで通知するプッシュ型で、端末側にユーザー操作を受け付けるLPAは存在しません。その代わり、初回起動時に通信できるプロファイルをあらかじめ用意しておく必要があります。

SGP.01 v4.3 から抜粋。M2M Remote Provisioning Architecture

3. 登場する役割

M2Mモデルでは、コンシューマモデルのSM-DP+にあたる部分が、2つの役割に分かれています。

役割

正体

主な仕事

SM-DP

Subscription Manager Data Preparation

プロファイルを作成・個別化する

SM-SR

Subscription Manager Secure Routing

eUICCとの安全な通信路を担い、プロファイルのダウンロード・有効化・無効化・削除を実行する

中でも SM-SR がM2Mモデルを特徴づける存在です。SM-SRはeUICCと安全な認証済みチャネルを張れる唯一のエンティティであり、プラットフォーム管理を取り仕切ります。ある時点で1つのeUICCに紐づくSM-SRは1つだけですが、eUICCの生涯の途中で変更することは可能です。

なお、eUICC内部では ISD-R がこのSM-SRのカード内代理人として振る舞います(コンシューマモデルとは代理先が異なる点に注意)。

SGP.02 v4.2.1 から抜粋。eUICC内部の構造

4. ポリシーと管理の仕掛け

M2Mモデルには、事業者主導の運用を支える仕掛けがいくつかあります [2]。

  • POL1(プロファイル内に持つポリシールール)

  • POL2(SM-SR側のEIS(eUICC Information Set)に紐づくポリシールール)

  • PLMA(Profile Lifecycle Management Authorisation。M2M SPなどにプロファイル操作を代行させるための認可)

  • EIS(SM-SRが保持するeUICCの状態情報セット)

5. メリットとデメリット

メリットは、IoT機器側に複雑な機能(LPAなど)が不要で済む点です。一方デメリットは、事業者がSM-SRを含む大規模なシステムを構築・運用する必要があり、コストが高い点です。

この重さから、M2Mモデルは一部のコネクティッドカーやスマートメーターで使われてきたものの、幅広いIoT機器への普及には至っていません。その課題を受けて登場したのが、コンシューマモデルをベースに遠隔性を加えたIoTモデル(SGP.31/SGP.32)です。

6. まとめ

  • M2Mモデルは、RSPの最初のアーキテクチャで、SGP.01(アーキテクチャ)とSGP.02(技術仕様)で規定される。

  • 事業者主導・SMSトリガのプッシュ型で、LPAはない。

  • 役割は SM-DP(作成)と SM-SR(安全な配送・管理)に分かれ、SM-SR が鍵を握る。

  • 機器側は軽いが、事業者側のシステムが重い。その反省がIoTモデルへとつながる。

弊社では「LibeSIM」として、SM-DP+ や MVNO 回線、eIM(eSIM IoT Remote Manager)、eUICC、IPA/LPA のご提供を行っております。ご興味がございましたら、デモや PoC 等行っておりますので、ぜひお問い合わせください。

https://common-creation.com/service/libesim

参考文献

  • [1] GSMA SGP.01「Remote Provisioning Architecture for Embedded UICC」

  • [2] GSMA SGP.02「Remote Provisioning of Embedded UICC Technical Specification」

  • [3] GSMA SGP.31/32「eSIM IoT Architecture and Requirements/Technical Specification」

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