LibeSIM

2024/05/11 01:00

eSIMの3つのアーキテクチャとは?

eSIMの3つのアーキテクチャとは?

こんにちは、コモン・クリエーションでIoT・SIMエンジニアリングサービスの事業責任者をしている山本です。
この記事では、eSIMプロファイルを用いて通信キャリアを切り替える手法であるリモートSIMプロビジョニング(RSP)のアーキテクチャについてご紹介します。

リモートSIMプロビジョニング(RSP)

RSPとは、SIMに直接触らずに、SIMに保存している通信プロファイルを書き換える機能のことです。この機能が備わったICカードをeUICCと呼び、MFF2/マルチカット(nanoSIM等)などの形状に依らず存在します。
RSPには、GSMA(Global System for Mobile Communications Association)で標準化が進められている3つのアーキテクチャが存在します。

本記事ではそれぞれの概要をご紹介します。
詳細については、GSMAが公開しているドキュメントを参照ください。

M2Mモデル(SGP.01/02)

M2M(Machine-to-Machine)モデルの特徴は、通信事業者(MNOやMVNO)が通信プロファイルの変更を実施するところにあります。また、RSPを行うトリガが、通信事業者側からSMSで通知するプッシュ型のため、初回起動時の環境で通信可能な通信プロファイルを準備している必要があります。

M2Mモデルアーキテクチャ図

GSMA Official Document SGP.01 - Embedded SIM Remote Provisioning Architecture Version 4.3 page 30 より引用

メリット

  • IoT機器側に複雑な機能が不要である

デメリット

  • 通信事業者が大規模なシステムを構築・運用する必要があり、コストが高い

一部のコネクティッドカーやスマートメーターで利用されていますが、広くIoT機器に普及するには至っていません。

コンシューマモデル(SGP.21/22)

コンシューマモデルの特徴は、M2Mモデルと異なり、ユーザーが自分自身で使いたい通信プロファイルを決めるところにあります。また、RSPのトリガはユーザー操作によるプル型であり、ユーザー操作を受け付けるLPA(Local Profile Assistant)が機器上に必要となります。

コンシューマモデルアーキテクチャ図

GSMA Official Document SGP.21 - RSP Architecture version 3.0 page 20 より引用

メリット

  • ユーザーが自由に通信プロファイルを選択できる

  • 通信事業者を超えた通信プロファイルの切り替えが行える

  • M2Mに比べて通信事業者のシステムが複雑でない

デメリット

  • 機器側にLPAなどのアプリケーションが必要となる

  • RSPを行う際にユーザーの操作が必要となる

現在では多くのスマートフォンなどに搭載され、広く普及しつつあります。 しかし、IoT機器については、IoT機器に直接アクセスしてeSIMプロファイルを書き換える必要があり、広くは普及していません。

IoTモデル(SGP.31/32)

IoTモデルの特徴は、コンシューマモデルをベースに、遠隔操作でのRSPを実現した点にあります。IoT機器でコンシューマモデルを利用する際に問題となった遠隔性については、コンシューマモデルのLPAを、ユーザーインターフェースを提供するサーバー側のeIM(eSIM IoT remote Manager)と、実際にプロファイルのダウンロードなどを行うIPA(IoT Profile Assistant)に分離することで解決しています。

IoTモデルアーキテクチャ図

GSMA SGP.31 eSIM IoT Architecture and Requirements Version 1.2 page 12 より引用

メリット

  • コンシューマモデルのメリットをそのまま享受できる

  • コンシューマモデルの通信事業者のシステムをそのまま利用できる

デメリット

  • 初回起動時に使用する通信プロファイルの準備がいる

  • eIM及びIPAの実装が必要となる

IPAの実装はeUICCへのアクセスが必要となりIoT機器のベンダーにとっては、ハードルが高い作業になります。そのため、対策として、IPAをeSIM上に実装するIPAeを利用することも可能です。

IPAeアーキテクチャ図

GSMA SGP.31 eSIM IoT Architecture and Requirements Version 1.2 page 13 より引用

まとめ

GSMAでは、「M2Mモデル」「コンシューマモデル」「IoTモデル」の3つのRSPを行うアーキテクチャが標準として規定されています。

それぞれのアーキテクチャの特徴は以下の通りです。

  • 「M2Mモデル」は、デメリットが多く、広くは普及していない。

  • 「コンシューマモデル」は、スマートフォン向けのRSPとして、広く普及しつつある。

  • 「IoTモデル」は、コンシューマモデルにIoT向けの機能追加を行うことで、IoT向けのRSPとして今後の普及が期待されている。

参考サイト

おわりに

弊社では「LibeSIM」として、SM-DP+やMVNO回線、eIM(eSIM IoT Remote Manager)、eUICC、IPA/LPAのご提供を行っております。 ご興味がございましたら、デモやPoC等行っておりますので、ぜひお問い合わせください。

https://solution.common-creation.com/iot-sim/libesim

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